#マンデラエフェクトの恐怖
#リアルが侵食されている
#ネットが意識を汚染する
人間の記憶なんてのは実にいい加減だとは知っていたし、勘違いなんてしょっちゅう起きてるし、けど実際に遭遇するとかなり怖い。
どうやらXでも話題になってる大山のぶよさんの件。随分前にお亡くなりになってたんじゃないの?というカキコが多発。ワシもそう思い込んでたんで、ニュースの第一報聴いたときは?ってなった。
この現象をマンデラエフェクトという。リンク先のForbesの記事がわかりやすい。
これ、20xx年にネットで誰かが「なんか最近おかしくね?ハッキリわからんけど時間がおかしい気がする」と書いて、多くの共感を得た。
違和感の正体は、主に次の3つだ。
自分の記憶と現実が微妙に違う。
現実感がなんとなく薄い。
世の中があまり変化してなくて時間だけが進んでいる。
これに実際体験したちょっとおかしな現実のエピソードがくっついている。
このマンデラエフェクト現象にSF的な考察が乗っかったり、スピリチュアル的な考察が乗っかったりして、ネットならではの都市伝説が形成されているらしい。
たぶんこの手の思い込みや勘違いは、今までもあった。
だが、「あれ?違ったっけ」で済んでた。
ところが2000年代にはいり、この違和感をネットで共有することができるようになった。
それで生じたのがマンデラエフェクトではないかと思う。
ネットの記事は時系列がバラバラに届くことが多い。最近はfacebookも時系列には並んでなくて、イイねのアルゴリズムで並べ変えられる。
Xは災害時にこれでは困るということで、オプションで時系列表示に切り替えできるらしいが、どれでもリツートされればこれは崩れる。
ニュースが人から人へと口コミで伝わるネットでは、事実よりも人が語ったことのほうが事実だ。
人の記憶は、後からどんどん書き加えられることで、それが事実になる。本来は、自分が経験したこと、自分に関係があることが時系列に並ぶ。
だが、今やニュースのほとんどが自分と関係のない希薄なもので埋められている。
先に書いた、「最近現実感が薄くね?」もこの影響だろう。
時間の流れの違和感も人間がリアルで触れる量の情報をはるかに超えてネットから入ってくる。それもほとんどが自分と関係のない情報。そこで体内の時間の流れがバグってきているとかんがえられる。
しかし、理由はわかってもやはり信じられない。たしかに記憶では大山のぶよさんは、数年前にお亡くなりになったという記憶が感違いとは思えない不気味さは残る。
ということは、世界自体は実にあやふやな記憶の上に構築された共同幻想で、現実感がないのが本当なのだ。
どこかで戦争が起きていて、空かミサイルが降ってくる。それは単なる情報として入ってきた事実で、身体で経験したことではない。映画のシーンやゲームの世界となにも変わらない。
逆にミサイル落ちてる現場の人は、朝からコーヒー飲みながらスマホでこんなこと書いてるやつがいることが現実とは思えないだろう。
これではまるで「胡蝶の夢」だ。どちが夢を見てるのかわからない。
たしかにそう考えると、ワシらの意識はつねに輪郭が曖昧でつねにここにいない。数分すらここにいない。つねにどこかへフワフワと漂い出している。
身体は自動操縦されたオートマタであり、意識は身体を認知せずにどこかに遊び歩いているのだ。
誰かの訃報の乱れならまだ騒いで済むが、もっと大きな幻想に世界が巻き込まれるんじゃないかと思うとヤバイ。
人類はもしかしたら存在もしない何かに殺されるのかもしれない。