【デザインの定義】
色には重力がある。
文字にも重力がある。
つまり総じて情報には重力がある。
空間に重力の不均等を与えることで時間が動きだす。時間というのは時計の時間ではなく拡散する力、エントロピーの増大というやつのことだ。
エントロピーとは、何ができて何ができないかを量的に表すこと。
つまり「生と死」のことだ。
重力によって集められた生が死に向かうとき影響が産まれる。
これがデザインの本来の意味だ。
よって生物も産まれたときにデザインされている。個々の人もそうだ。
かように全てのものは、消しゴムのように身をすり減らすことで周りに影響を与えて消えていく。これが存在の意味だ。
影響は不変だ。ひとたび影響を与えるとそれはなかったことには出来ない。これを業(カルマ)という。
またこの業によってふたたぶ重力が形成され、生と死が繰り返される。
これが輪廻だ。
そう考えるとデザインでやるべきことは、人の意識をコントロールすることではないのだということが解ってくる。
デザインは生と死の筋道を整えることだ。
※何者かによってコントロールされていることがつまんないのは、それは「生」ではないからだ。
民主主義がときには社会主義の国よりも息苦しくテンションが上がらないのもこのために他ならない。
自己責任でもなく、管理社会でもなく、多様性による当事者社会こそが本来の人の社会じゃないかと思う。
ちょっとこの辺を掘り下げてみる。ワシの新しいテーマだ。